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シャドーイングの正しい活用方法
シャドーイングとは
シャドーイングは、実は英語の通訳の訓練法として用いられていた方法なんです。
シャドーイングというのは、「聞こえてきた音声をそのままオウム返しにしてすぐに付いて言うこと。」です。
これは、子どもの言語習得の過程にピッタリ一致します。
ミレ韓国語学院を立ち上げた当初から、
「つべこべ言わずにシャドーイング」
というのを標語にして今までずっとやってきました。
私自身も、中級から上級にかけてどのようにして突破してきたかというと、
「シャドーイング」
と、
「音読」
この2つが欠かせませんでした。
この2つによって伸びた体験がありますので、
受講生の皆さんには自信を持って、
これしかない!と、強調してお伝えしています。
特に韓国語の場合は、日本語と語順がほとんど同じですので、
シャドーイングや音読は、英語より易しいのです。
さらに、韓国語は文字と発音のズレが大きいのです。
ですので、文字を見ていても音と結びつかない。
あるいは、音を聞いても文字に結びつかない。
こういう現象が生じます。
これを埋め合わせるのが、
シャドーイングと音読ということになってきます。
授業でも通信添削でも繰り返し強調してシャドーイングと音読を、
50回音読というシートを作って奨励しています。
子どもの言語習得はシャドーイング
子どもの言語習得は、内語反復から始まります。
私たちは、言葉(音)を聞いて、口に出して言うか言わないかは別として、内語反復しているのです。
つまり、言葉を記憶するには、音声化して脳に保持していくのです。
これが言語習得にとって非常に大切なことです。
内語反復の例
例えば、電話がかかってきたとしましょう。
先方から電話番号を聞いてメモできないというとき、
メモするまで、電話番号を何度も内語反復し続けて忘れないようにしています。
また、晩ごはんの買い物に行くときを思い浮かべてください。
「人参、じゃがいも、牛肉、カレーのルウ・・・」
と、買うものを実は頭のなかで内語反復しています。
内語反復しないと覚えられないのです。
考えるときもそうです。
「これはこうで、後でもう一度こうして・・・」
と、言葉で考え、言語化、音声化しているというところがあるのです。
脳の認知システム
私たちの脳の認知システムには音声によって記憶するというシステムがあります。
言葉を認識して記憶するには、音声として保持する必要があるのです。
韓国に行って看板を見てもわからないのはなぜ!?
ハングルを読んで音声化してこそわかるのです。
看板の文字を見て瞬間でわかるということではないのです。
漢字は見て瞬間で意味がわかります。なぜでしょうか。
ハングルは表音文字ですから、音声化していかないとわからないのです。
ネイティブになるとハングルに慣れきっているため、
理解する速度が非常に早いのです。
しかし、私たち外国人が外国語として学習するためには、音声化していかないと看板を見てもなかなかわからないのです。
ですので、正しい発音で音読することが大切なのです。
この音読の前段階としてシャドーイングが必要なのです。
シャドーイングの目的
・ハングルを見て音と結びつくようになること。
・音を聞いてハングルを結びつくようになること。
・音読をこなすために、正しい発音で声に出せるようになること。
これがシャドーイングの目的です。
シャドーイングの効果
シャドーイングを繰り返ししていると、発音しながら、単語の意味や発音変化を認識できるようになります。
つまり、韓国語を通訳しているような状態になります。
こういう状態になるには、単語の意味や発音変化についても学びますし、
正しい発音も学んでいきます。
語学学習の飛躍に必要な要素が詰まっているのがシャドーイングなのです。
シャドーイングのやり方
シャドーイングは少しくらい意味がわからなくても、繰り返しやれば良いのです。
抑揚や激音で息が出ているとか、音声の情報を自分で判断せずにどんどん反復して真似することが大事なんですね。
モデル音声にピタリついていくようになり、
理想的には、文字を見ないで音声についていく。
シャドーイングでは、音声の真似をするのが一番大事なことです。
補助的に文字を見て意味を確認してということもやっていきます。
ミレ韓国語学院の授業では、文字を見ながら音を確認していくということもやっています。これはシャドーイングをするための学習法としてはとても有効です。
まとめると、
まずは繰り返しモデル音声を聞いて、
文字を見ながら音読し、
最終的には文字無しで音についていく。
これが本当のシャドーイングなのです。
シャドーイングした後は、
また文字を見て意味を確認して音読する。
なので、シャドーイングと音読という横断的な学習が非常に重要になってきます。
音読だけしているとどうなる?
音読だけやっていると、いつまで経ってもたどたどしく、スピード感に欠けます。あるいは、発音に不自然な抑揚がついてしまいます。
正しいモデル音声を聞きながら音読することが大切です。
シャドーイングだけしているとどうなる?
意味がわからないままシャドーイングだけしていてもダメなんです。
どこかで意味を確認する。発音の変化を確認する。
こうしてシャドーイングを繰り返すことが大切です。
シャドーイングの注意事項
シャドーイング題材は難しすぎないように。
シャドーイングの題材があまりに難しいと、意味の確認や発音変化の確認に脳の認知資源が取られてしまいます。シャドーイングの題材はある程度簡単な題材、自分の今のレベルよりも少し易しめの題材を選びましょう。
単語の発音変化がわからなかったらどうする?
わからない単語が出てきたら、調べて、確認して、ポイントを抑えていくことが大事です。
このプロセスを経ないで繰り返しシャドーイングをしても、音をとらえるのにはもちろん役立ちますが、学習をする上ではもったないです。
理想的なシャドーイングの状態
あたかも同時通訳のように、シャドーイングしながら、意味が頭のなかで理解できている。これが理想的な状態です。
シャドーイングと音読を横断することで、意味の確認、発音変化の確認をしていってください。必ず理想的なシャドーイングを手に入れることができます。
まとめ
語学学習者全体的に言えることですが、学生の頃の英語学習のように文字を見て辞書で調べてと、声に出す学習が圧倒的に少ないです。ミレに来て音読が多いことに驚かれる方がたくさんいらっしゃいます。
音に出すことで、意味の確認、発音変化の確認ができ、耳も良くなります。シャドーイングは、韓国語学習には必須の学習法なのです。
韓国語学習の80~90%はシャドーイングと音読のセット学習に当てて良いです。単語や文法の学習のときにも、シャドーイングと音読をしてください。
韓国語の力が飛躍的についていきます。
さらなる飛躍のために
シャドーイングをして50回音読もしたら、次は、誰かに内容を韓国語で伝えましょう。
今まではインプット、次はアウトプットです。
アウトプットすることで、今までインプットしてきたことが、自分の中でより強固なものとなり、さらには、本当に使える言葉として定着していくことでしょう。
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